第261回 「だからネパール」 2025.10
| これまでに幾度も述べてますが、 僕の現在のアルバイト先には、 ネパールやスリランカやベトナムなど様々な国の若者(10代後半~20代前半)が大勢働いており、 皆、片言の日本語なら話せるので、 その子たちと、 お互いの国の言葉や文化・習慣などを教え教わり合いながら、僕は楽しい日々を過ごしています (第164回「言葉を超えた愛もあるはず」、第177回「夢のスリランカ」、 第203回「愉快で高度なコミュニケーション」、第215回「合言葉は・・・」参照)。 そんな中、 昨年くらいから仲良くなったネパール人の男の子がいまして、 その子が或る日、 休憩時間に、ネパールの歌を教えてくれたンです。 ネパールの人気アーティストのヒット曲らしく、 ネパール人なら誰でも知ってる有名な歌、との事だったのですが、 その子の歌声に耳を傾けると、 これが、日本人の僕にも馴染み易い、美しいメロディの気持ちの良い曲でしたので気に入り、 興味も湧いたので、 何度も歌ってもらいながら数日かけて憶えて、 今度は僕が歌ってみたところ、 その子も喜んでくれたし、 近くにいたほかのネパール人の子たちにも、めちゃくちゃウケたンですよね。 まさか、ネパール語を話せない日本人のジジィがネパール語の歌を歌い出すとは思っていないから驚いたのでしょう。 しかも、フルコーラス丸々歌い上げたので、拍手喝采となりました。 その反応は、 曲がりなりにも表現者の端くれである僕にとっては、実に気持ちのいい、幸せなものでしたし、 それ以来、 いろんなネパール人の子たちが僕に近づいてきて、 「歌! 歌! ネパール、歌!」 「マタ、ネパール ノ 歌、ウタッテ クダサイ」 なんて言って催促してくれるようになり、それも嬉しかったものですから、 調子に乗って毎日のように歌っていたら、 そのうち、 「ホカ ノ 歌!」 「コンド ハ コノ 歌、ウタッテ クダサイ」 なんて具合に、 新たに違う歌を憶えさせられる羽目になって、 今では数曲、当たり前のように歌えるようになってしまいました。 やっぱ、 観てもらえる・聴いてもらえる・楽しんでもらえる、 というのは、 僕にとって、たまらない快感であり、エネルギーの源なンですよね。 それに、 そのアルバイト先のネパール人の子たちは、 いつも笑顔の愉快な子たちばかりで、頭もいいし、上手いンですよねぇ、僕を乗せるのが・・・。 まぁ、自分の子供よりも遥か年下であるような子たちに まんまと乗せられて浮かれてる僕が、只々、アホなだけのかもしれませんが(苦笑)、 ホント、気分が良くて嬉しくて、今でも、毎日歌ってます。 ・・・で、 それが高じて、先日、 ネパール料理のレストランで開催されるイベントに、なんと “歌手” として招待されまして、 そこで、そのネパールの歌を見ず知らずのネパール人の人たちの前で披露する事になってしまいました。 最初に僕にネパールの歌を教えてくれた子を介してのオファーだったのですが、 おそらく、その子が、 お店の従業員の方、あるいはイベントスタッフの方の中の誰かと知り合いで、 アルバイト先に、ネパールの歌を歌う変な日本人のお爺さんがいる・・・、 みたいな話を、普段からしていたのでしょう。 それで、 今度、イベントやるけど、その日本人のお爺さん、呼んでみようか・・・、 って話になったンだと思います。 ただ、それを聞いて、 うっそぉ、マジでぇ!? って胸がときめいたものの、不安もよぎりました。 だって、 お店の従業員の方たちもイベントスタッフの方たちも、 そして、お客さんの方たちも、 全員がネパール人、それも会った事が無い見知らぬ人々・・・、 なわけですからねぇ・・・。 そんな、 日本人が一人もいない、とてつもなくアウェイな場所へ、 ネパールの歌を少し覚えただけで、 ネパール語が話せるわけでもないこの僕が、のこのこ出ていって大丈夫だろうか・・・? アルバイト先の子たちは みんないい子だから気分よく僕に歌わせてくれているけど、 大勢の知らない外国人たちの前で全然ウケなかったらどうしよう・・・、 変な空気になっちゃったら、言葉も通じないのにどうやって取り繕おう・・・、 って話ですよ。 無謀かな・・・、調子に乗りすぎかな・・・? って躊躇する気持ちが、ちょっとだけ湧いたのです。 けれど、 そのお店の料理とビールを提供していただけると聞き、それに釣られて、もう、思い切って歌ってきました。 以前、第235回「なぜかネパール」の中で述べたとおり、 ネパール料理は、 同じくそのアルバイト先で仲良くなったネパール人の男の子に教えてもらって一緒に食べて、 その美味しさを知っていましたので、 あれらが、また食べられるのなら(それもタダで)・・・、 と、その食い意地が、背中を押してくれたのです(笑)。 けど、歌いに行って良かったです。 レパートリー(笑)の中から3曲、披露させていただきましたが、 やっぱり、みんな(30人くらい、いたかな)、めっちゃ驚いて、そして喜んでくれましたのでね。 しかも、 アルバイト先で休憩時間に歌ってるのとは違い、 お店の片隅のちょっとした空間とはいえ “ステージ” ですし、生伴奏付きですし、 本当に歌手になったような気分を味わえて、めちゃくちゃ幸せでした。 歌いながら、 友達でも知り合いでも何でもない異国の人たちが、 僕の歌に合わせて楽しそうに踊ったり、ノリノリで一緒に歌ったりしてくれている光景を見て、感動すら覚えた次第。 最高の気分でした。 また、歌い終わった後も、 お客さんたちが次々と近づいてきて、ネパール語や片言の日本語で、 僕の歌を褒めてくれたり、 僕のテーブルに乗っている料理とビールを指し、 報酬がこれだけでは少なくないか? みたいな内容の冗談を言って笑わせてくれたり、 あるいは、 「いちばん好きなネパール料理は?」と聞かれたので 「ブトン(羊の内臓を炒めたもの)です」って答えたら、 それを追加注文して奢ってくれたり・・・、と みんなが優しくしてくれて、ホント、めちゃくちゃ嬉しかったのです。 更には、後日、こんな事もありました。 アルバイト先で、あまり話をした事のないネパール人の女の子が僕に近づいてきて、 「友達 ガ レストラン デ ネパール ノ 歌 ウタッテル 日本人 ミタ、ッテ イッテタケド、アナタ?」 って聞いてきたので、 日時やお店の場所などを確認したところ、それは、まぎれもなく僕。 なので、 「そう、そう、僕、僕」 って答えたら、 「Oh! 私 モ イケバ ヨカッタ~」 なんて、 めちゃくちゃ嬉しい事を、めちゃくちゃ可愛い顔で言ってくれるものですから、 僕は感激してしまい、 「じゃあ、ティミライ サンマルピ(君に捧げます)」 って言って、 鼻の下を伸ばしながら(苦笑)、耳元で1曲歌ってあげました。 すると、 とても喜んでくれて、 後から、お礼のつもりでしょう、缶コーヒーとお菓子をくれたンですよね。 本当に優しいです、ネパール人は・・・。 日本人の女の子に、そんな事をしようものなら、 「キショっ!」だの「セクハラーっ!」だのと言われて “終了” でしょうからね(苦笑)。 もう、全然違います、反応というか態度というか、そういう、相手(他人)に対する気遣いが・・・。 あぁ、ネパール人、最高! いい国だなぁ、ネパール(・・・行った事無いけど(笑))。 ・・・と、そんなわけですので、 今回は、 ネパールがらみで、仮面ライダークウガのソフビをいくつかコレクションの中から紹介させていただきましょう。 ![]() ・・・え? クウガ、ってネパールと何か関係あるのか、って? あるンです、それが。 平成12年の1月から放送が始まった、記念すべき平成ライダーシリーズ第1弾である『仮面ライダークウガ』の、 その第1話冒頭、 空港で迷子になって泣いてる男の子を オダギリジョーさん演じる主人公・五代雄介が励まし元気づけるシーンがあったンですけど、 その際、 五代自身が8歳の時に ネパールのアンナプルナ(ネパールの中部にある、ヒマラヤ山脈に属する山群)で遭難しかけた事があり、 死ぬかもしれないから怖くて泣きそうになったけど、 一緒にいた現地の案内人の男の子が、自分と同じくらいの年齢であるにもかかわらず、 「ダイジョウブだよ」って、終始笑顔で励ましてくれて、 辛い時に笑ってる男、ってカッコいいなぁ・・・、って思った、 って話をするンですよねぇ。 五代雄介の初登場シーンだったンですけど、 僕は、それを観て、 あぁ、この主人公、好き! って思い、 その好印象から、番組の作品世界に気持ちよく感情移入していったので、よく憶えているンです。 だから、ネパールからクウガ。 それでは、まず、 定番であるバンダイのライダーヒーローシリーズから・・・。 |
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番組放映時に発売されたもので、全長約17センチ。 トライアクセラー (クウガのバイク・トライチェイサー2000の右ハンドルにもなる機体始動キー)が、付属してました。 ![]() |
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こちらは、 平成15年に発売されたリニューアル版で、同じく全長約17センチ。 トライアクセラーは付属されず、手がグーになりました。 |
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リニューアル版の方が 若干スリムで引き締まっている感じがするのは、 デザイン画をもとに造形された初版と異なり、 実物のスーツをもとに造形されてるから。 |
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これは、 クレーンゲームの景品。 仮面ライダーコレクタブルソフビフィギュア(平成15年、バンプレスト製)、全長約17センチ。 |
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腕のポーズがカッコよくて、気に入ってます。 |
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そして、これは、 平成12年の暮れに、 小学館の児童向け雑誌『てれびくん』の誌上において限定販売されたソフビ。 仮面ライダークウガ・アルティメットフォーム とく大リアルフィギュア。 バンダイ製、全長約38センチ。 この商品が入っていた箱には、 商品の写真と一緒に、 たいせつにあそんでね!! ってメッセージが印刷されていたのですが、それを読んで、 こんな硬質ソフビの トッキントッキン(名古屋弁で、鋭く尖った様を指す言葉です)に尖った部分がある人形なんかで、 子供を遊ばせられるかぁ! って思った事を憶えています。 |
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・・・ただ、 その時はもう、離婚して幼い子供たちとは離れ離れに暮らしていたし、 そもそも、自分のコレクションに加えるために応募して購入したものなので、 子供に遊ばせる気など、さらさら無かったンですけどね(苦笑)。 |
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クウガは、 基本形態であるマイティーフォーム (先述のライダーヒーローシリーズやコレクタブルソフビフィギュアの姿)のほかにも、 ドラゴンフォームやペガサスフォームなど様々な形態へと、 その姿と能力を変化させられますが、 このアルティメットフォームは、すべてのフォームを上回る戦闘能力を備えた、究極の形態。 その強大な力と引き換えに心が憎しみの闇に支配され、 理性を持たぬ戦士と化す危険性がありましたが、 五代はそれを精神力で克服して、自我を保ったまま変身する事が出来ました。 理性を持たぬ戦士(本能で闘うだけの化け物)にならずに済んだは、 先述の、 8歳の時にネパールの山で遭難しかけた際に 笑顔で励ましてくれたネパール人の男の子から学んだ、 辛い時に笑っていられる男はカッコいい(本当に強い男は、心の強い男・優しい男) っていう価値観が、 信念として、五代の人間性の基礎となっていたからだ、と僕は思います。 |
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| 五代雄介がクウガで良かった・・・。 ありがとう、ネパール人。 ありがとう、仮面ライダー。 |
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| 【おまけ】 いちばん最初にネパールの歌を教えてくれた子のYouTubeチャンネルに、僕の歌唱動画をあげてもらっています。 拙い歌声で恐縮ですが、 どちらも名曲ですので、よかったら御視聴下さいませ。 |
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『Sadhai Sadhai』 自分を捨てた元カノの事を今でもずっと想ってる、 孤独な男の気持ちを歌ったラブソングです。 ・・・男が女々しいのは、どうやら万国共通のようです(笑)。 |
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『K Saro Ramri Bhako』 海外で暮らしている彼女とテレビ電話で話した男が、 やっぱり、僕の彼女は、めちゃくちゃ可愛い! って再確認して、その喜びを噛み締めながら、 改めて、彼女への変わらぬ愛を誓っている歌です。 ・・・男が単純なのは、どうやら万国共通のようです(笑)。 |
この2曲以外の歌も、今後、順次アップしてもらえる予定ですが、 次のアップがいつになるかは、お約束出来ません。 なぜなら、その子が、 めちゃくちゃ “のんびり屋さん” (ってか、日本人と比べたらネパール人は皆、時間の感覚がゆったりしている気がします)であるがゆえ、 撮影や編集作業がサクサクッと進む事がまず無いから、であります。 「お前と比べて、僕には、人生の時間がそんなにたくさん残ってない(笑)ンだから、早くしてくれ」 って何度も言って せっついてはいるのですが、 「ダイジョウブ、ダイジョウブ」 って屈託のない笑顔を返してくるだけでして・・・。 山で遭難しかけてるわけでもないのに、ネパール人にそれされてもなぁ・・・(笑)。 |